ラ・テールブログ

自然素材にこだわった洋菓子・パン・レストランの、世田谷三宿ラ・テールブログ


有機小麦の金沢大地さんと栄徳シェフが出あいました  4


お花の咲いている麦畑。

P1020752麦と花



●慣行栽培と有機栽培の違いは何か?

「麦は冬から春にかけて大きくなります。慣行農業では肥料をとてもたくさん使うのです。
対する有機栽培は、肥料の多さではなく、地力で収穫します。
肥料は(二毛作の)大豆を刈って、麦を蒔く前に有機たい肥を入れ、それだけです。
気温が上昇するに従ってそのたい肥が効いてきます。
微生物の活動が活発になるということです。
微生物は寒い時は冬眠していて、気温が上がってくるにつれ働きます。
小麦の有機栽培は実はこの春からはじまるのです。気温の上昇につれて麦が萌えてきます。

畑の地力は、いっぺんではあがりません。毎年毎年一回づつ有機たい肥を入れ、
微生物の活動に託して地力がだんだん肥えていくのを、一緒に見守っていくような感じです。」

なんともゆっくりズムの井村さんの小麦栽培。
千年農業をめざすという井村さんならではの時間感覚だなあーと
お話を聞きながら思うことしばしばでした。


●有機の麦の特徴は?

「有機の麦はたんぱくが高くなります。だからパンに向いています。
慣行農法のユキチカラは平均たんぱく(グルテン量)が11%、
でも有機栽培のものは12%を超えるのです。
大麦から作る麦茶でも、通常はたんぱく量が8%以下ですが、
有機栽培では10%を超えるので、
その分香ばしい麦茶になります。
でも有機小麦はたんぱくが高い分、実は薄力粉にはあまり向きません。


畑を見てもらうと、有機の麦畑は黄緑色、慣行農法の麦畑はもっと深い、黒い緑色。
だからすぐわかります。
散水はせず、自然降雨のみ。
ちなみに、アメリカは地下水をくみ上げて農業をするから、
今地下水の枯渇や塩害が問題になりつつあります。

日本の農業が将来競争力があるといわれているのをご存知ですか?
それは水の力のおかげです。
アメリカの例ではありませんが、
真水の枯渇の方が石油の枯渇より早いという予測もあるほどで、
その時には日本のように自然降雨で農業ができるということは大変な競争力なのです。」

一同ほおおおーーーっと感嘆。
日本農業は高くて、競争力がなくて…と思っていたけど、
そんなことないんだ。
「だから、今水田や畑を守っておかないと
大変なことになるんです。
江戸時代から人々がゆっくりこつこつと田畑を整備し
灌漑の施設をととのえてきたものを
ここ数十年でどんどんだめにしている。
だから、耕作放棄地を耕さないと、というのが私のミッション(使命)です」
と井村さん。

こちらは初冬まきのハルユタカの畑。ヒバリの声がします。かなりやかましいものですね。
ふんづけでいいですよ、と井村さん。
「麦踏は麦にいいんです。そのストレスが分げつをさせていきます。」
ほんとは北陸の麦栽培では、麦踏はしないんですけどね、とも。

P1020757麦踏



麦が実るのは6月の頭で、6月中旬から大麦から順に収穫をします。
待ち遠しいですね!
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